司法試験論文問題漏えいでまたロースクール不要論に拍車がかかりそう
今日は平成27年度司法試験合格発表の日。
受験した人間の緊張がピークになる日。
そんな日にもかかわらず司法試験の問題漏えいという
とんでもないニュースが明らかになりました。
今年の司法試験で問題作成を担当した考査委員の明治大法科大学院教授が、教え子だった受験生に問題の内容を漏えいした疑いがあるとして、法務省が調査していることが7日、関係者への取材で分かった。
関係者によると、この法科大学院の教授は試験前、憲法の論文試験問題などの内容を教え子の女性に漏えいした疑いがあるという。法務省が教授や受験生から事情を聴いている。
もうアホか。
司法試験の問題漏えいはこれが初めてではありません。
以前慶応大学の教授が出る範囲について試験前にぼかして講義をしたことがありその当時問題となりました。
私自身その時の司法試験を受験して短答で落ちており、
ズルい、汚いと思ったものです。
まあ実力が無い人間の遠吠えだったのですけど。
合格していればまた違った感想をもったかもしれません。
それはいいとして。
今回は前回以上に問題です。
だって論文問題そのものの漏えいだから。
司法試験の場合、
短答は数を減らす足切りみたいなものであり(最後はちゃんと合計されるけど)、
メインは論文試験なのです。
その論文試験の出題内容を事前に知っていれば、
とんでもないアドバンテージとなり、
合格にかなり近づくことができます。
今回明大ローの教授は教え子の一人だけに教えていたみたいで、
某大規模掲示板では
男女の仲になっていたのではないかという意見まで出ているようです。
個人的には教授と教え子がどういう関係だろうと知ったことではありません。
問題はこれでロースクールに対する目がさらに厳しくなり、
もちろん今回の話は教授個人の責任。
ロースクール制度と今回の問題漏えいは直接には関係ありませんが、
一般的に見たら制度にも問題があると思ってしまいますよね。
ロースクール制度になって10年余り。
その問題点ばかりが目に付くようになりただでさえ法曹界から不要論が高まっているのに、
こんなことが起こればさらに拍車がかかるでしょう。
ロースクールを卒業した者としてホントに残念です。
ロースクールの理念はすばらしいものだったのですから(あくまで理念だけ)。
でも一方でもうロースクール制度自体潰した方が良いという気持ちもあります。
だって最初に挙げた理念とかけ離れてしまったから。
それに世間では、
予備試験経由組がロースクール卒業組より優秀という意見が一般的になっており、
ロースクール出身というだけで不利なこともあるみたいですので。
もう存在義自体が・・・
今回の問題漏えいはまだ全容が明らかになっていないので、
これぐらいしか書けません。
もう少し話が分かってきたら改めてこのブログで書くと思います。