母校のロースクールが廃止されたらどんな不都合がある?
こんにちは、
昨日熊大ロースクールの募集停止のことを書きましたが、
今回は実際廃止されると卒業生にはどんな不都合があるかを考えてみます。
まずは寂しさがあります。
最短の人は2年間仲間たちと切磋琢磨した学び舎が無くなるのです。
寂しくない訳はありません。
でもこれは自分の中で踏ん切りをつけられますので
それほど深刻ではありません。
次に考えられるのが、
母校ブランドの失墜。
たぶんこっちの方が深刻です。
出身校というはずっと付いてまわります。
他の条件が一緒なら評判が悪い学校出身より評判が良い学校出身のほうを信頼しますよね。
でもそれ以上に募集停止になった学校出身だと分かれば、
評判が悪いが存続している学校出身者より信頼が得られない可能性があります。
親密になると出身校なんて気にならなくなりますが、
今の弁護士業は一見様も相手にしなければいけません。
クライアントがどんな弁護士か判断する場合、
出身校も考慮事項になるそうです。
ただでさえ新司法試験合格組は旧試験合格組や予備試験経由組よりできない子扱いされています。
それに加えて母校が募集停止になっているとなると信頼を得るのはさらにきつくなるでしょう。
最後は相談や調べる場所が無くなること。
今は有料のデータベースと契約するのが普通ですが、
それでは分からないこともあります。
一方でどこのロースクールも書籍などの資料が豊富。
母校が近いなら手軽に利用できますし、スムーズに入館もできます。
また法律が改正されたりすると自分で調べるのも大変。
その点ロースクールの教員は改正などにも精通していますので、
いろいろ教えを乞うことも可能なのです。
いわば弁護士の駆け込み寺みたいな感じ。
もちろん弁護士会などでも同様のことができますが、
ロースクールの方が利用しやすいでしょう。
熊大ロースクールの募集停止の話はまだHPでは告知されていません(1月30日14時現在)。
まだ内部で話し合いが続いているのかも。
私自身、実績が無いロースクールはどんどん退場すべきと考え方ですが、
募集停止で不利益を被る卒業生の方たちことを考えると複雑です。